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SE構法とは?

Safety Engineering
(Engineering for Safety)
=工学的で安全な構法~

『優れた耐震性能』と『自由度の高い空間』の両方を
兼ね備えた最先端の木構造技術です。

SE構法とは?
~大規模木造建築物がルーツ~
~大規模木造建築物がルーツ~ / スマホ
~大規模木造建築物がルーツ~

近年、木造の構造技術が進んで、大規模な建築物が木造でも建てられるようになりました。体育館や武道館などのスポーツ施設、幼稚園や
保育園などの教育施設、大型店舗など多くの大型木造建築物が建てられています。最近では、新国立競技場の屋根部分に木材を採用される
ということで大きな話題にもなりました。

「SE構法」は、このような大規模な木造建築物の技術を住宅に応用するために開発された技術です。
大工さんが建てていた技術をベースとしている一般の在来木造工法とは構造に対する考え方が大きく異なり、「勘」や「経験」のような
人によって変わる不確定なものではなく、科学的に数値を裏付けして開発された、まさに最先端の構造技術です。

~SE構法の耐震性能が高い理由~

  • 1.強度が高く品質の安定した「構造用集成材」を採用している
  • 1.強度が高く品質の安定した
    「構造用集成材」を採用している

    SE構法の構造躯体に使用する木材には、全て「構造用集成材」が使われています。
    「構造用集成材」とは、十分に乾燥され強度ごとに分類した「ラミナ」と呼ばれる木材を、科学的に計算しながら張り合わせた「エンジニアリングウッド」のことです。

    一般的に自然のままの木材は、乾燥の度合いや強度が「わかりにくい」「ばらばら」というケースがほとんどです。しかし構造用集成材は、含水率が低く、部材ごとの強度が表示されています。強度や性能が明確であるということは、「どの部分にどの部材を採用するか」を安心して決められるということでもあります。
    その点で、SE構法を耐震性に優れた構造躯体にするために、とても重要な要素となっています。

2.柱と梁の接合部の断面欠損が少ない
2.柱と梁の接合部の断面欠損が少ない / スマホ
2.柱と梁の接合部の断面欠損が少ない

一般の在来木造工法と呼ばれる工法では、柱と梁をつなげる部分に「ほぞ」といわれる穴加工をしているケースがほとんどです。
これについてはその部分の強度不足が問題視されています。現在の12cm程度の柱に穴をあけると、残る部分があまりにも少なくて、
その部分の強度は著しく落ちます。大地震の際にこの接合部が壊れたケースも多く見られました。
SE構法では、特殊な金物を使うことでその断面の欠損が少ないというメリットがあります。また、乾燥している集成材ということで、
木造自体の収縮も少なく、なおかつボルトやドリフトピンで強固に接合しているので、熊本地震でも注目された「連続した揺れ」に対しても非常に強いと言えます。

  • 3.柱の引き抜き強度が高い
  • 3.柱の引き抜き強度が高い

    先の「熊本地震」でも大きな話題になりましたが、大きな地震による揺れが発生した時に、最も壊れやすい部分が柱と基礎の連結部分です。
    建物が大きく揺れるとその主要な柱に大きな引き抜きの力がかかってしまいます。
    この部分が弱いと、大地震時に柱ごと引き抜かれて建物が大きく損傷します。
    この柱の引き抜き強度というものは「阪神淡路大震災」以来、大地震の際には大きく注目される要素です。
    在来木造では、基礎と連結した土台を介して柱が取り付いているので、いくら金物で補強しても強度に限界があります。
    SE構法では、「柱脚金物」という特殊な金物で、基礎と柱が直接連結しているので、
    その引き抜き耐力が大きく向上しています。
    その力は最大24.4tという数字で、在来木造のホールダウン金物の5倍以上もの力を
    発揮します。これによる耐震性の向上はとても大きいものがあります。

4.数値に裏付けられた「構造計算」を行っている
4.数値に裏付けられた「構造計算」を行っている / スマホ
4.数値に裏付けられた
「構造計算」を行っている

木材や接合する金物が高い強度を持つことは大きな要素ですが、SE構法が地震に強いと言える最大の理由はこの「構造計算」というシステムにあります。
木造住宅ではあまり聞き慣れない「構造計算」ですが、ビルやマンションなどの鉄骨造や鉄筋コンクリート造の世界では常識的に行われている手法です。
意匠設計士がデザインした設計計画に対して、大きな地震や台風がきても建物が壊れないように、専門の構造設計士が様々な角度から数値的に計算をして、その部材や太さなどを決めていく行為です。
意外に知られていないことですが、この「構造計算」は一般の木造住宅では法律で義務化されていません。
つまり、その代わりに設計士の勘と経験で建物の安全性を決めていたという事実があります。
大規模木造建築から始まった「SE構法」は、木造住宅といえどもその考えを良しとせずに、鉄骨造や鉄筋コンクリート造と同様に、数値に裏付けられた「構造計算」を行っています。もちろん、「耐震等級」についても最高等級の3等級を取得可能です。

  • 5.精度の高い指定プレカット工場で加工される
  • 5.精度の高い
    指定プレカット工場で加工される

    たとえ科学的に「構造計算」をして耐震性の高い設計図を作成したとしても、実際に使うその部材や加工精度が低品質なものであればまったく意味をなしません。
    SE構法では、構造計算によって指定された部材の種類や大きさ、金物の設定などのデータがそのまま指定プレカット工場へ直接つながる仕組みを持っています。それによって、計算された通りの部材が高精度に加工されて、建築現場に直接届く仕組みとなっています。
    施工についても、専門の資格を持った建築会社による施工が行われ、現場検査も行われています。
    その仕組みが最長20年の構造躯体の保証のシステムにつながっています。

~SE構法は、累計2万5千棟が建てられた現在まで、
1件の事故も起こっていません~

SE構法が生まれた大きなきっかけは「阪神淡路大震災」です。あの時にとても多くの木造住宅が壊れてしまった現状を検証し、
「大地震でも絶対に壊れない木造住宅を日本中に広めたい」という理念で「SE構法」は開発されました。
その後日本で発生した「中越地震」や「東日本大震災」「熊本地震」において、「SE構法」で建てられた住宅はどの
地震においても1棟も壊れませんでした。

~SE構法だからこそ
実現する木の家の空間~

  • 大空間

    大空間

    SE構法は、少ない柱や壁によって耐震性の高い空間が実現できることが大きな特徴です。最大で9mのスパンで梁を飛ばすことも可能なので、「30帖を越えるLDK」や「仕切りのないワンルーム空間」などの「開放的な大空間」を耐震性能を損なうことなく、つくりだすことができます。
    また、構造的に必要な柱や壁が少ないため、躯体や基礎、外壁などの構造部分(スケルトン)と、内装や設備、仕切り壁など(インフィル)を分けることで、後のリフォームによってインフィルを大きく変えていくことができ、資産価値の向上にも繋がります。

  • 大開口

    大開口

    壁の面積を大きく減らしてしまう大開口の窓は、一般の木造在来
    工法では耐震上弱くなってしまう設計となります。
    ラーメン構造のSE構法では、耐震性能を損なうことなく、
    南面いっぱいの窓や、吹抜けの天井まで届く高い窓、L字に回る
    コーナー部分の窓が実現できます。

  • 吹抜け

    吹抜け

    木造住宅において、2階や3階の床は、構造的にも大きな意味を持ちます。
    吹抜けを設けることで床に大きな穴を空けてしまうことは、結果として構造を弱くしてしまう行為となります。構造計算が義務付けられていない木造住宅では、吹抜けの大きさや、その分の耐震性の確保については法的な制限がありません。
    SE構法では、吹抜けによる構造のマイナスを考慮して全体の部材や金物を構造設計するため、安心して大きな吹抜けのある家に住むことができます。

  • ビルトインガレージ

    ビルトインガレージ

    ラーメン構造の強みを発揮して、大きなビルトインガレージを安全に設計することができます。
    出入口はもちろん、ガレージの中も柱や壁をなくすことが可能なので、
    ガレージ内で愛車の整備や洗車も楽しむことができます。

  • 狭小住宅

    狭小住宅

    利便性の良い都市部では、狭い敷地に「狭小住宅」を建てる方が増えています。 狭さを感じない「広がり感」や住宅が密集する中での「室内への採光」が求められます。
    特に、間口が狭く奥行きが長い、いわゆる「ウナギの寝床」と呼ばれるような敷地形状の場合は、在来木造では耐震強度的に横方向の壁が増えてしまうので、開放感のある空間を作り出すことが困難になります。また隣地が迫っている場合は、視線も悪いので窓の配置が難しく効果的な採光も取りづらいのが現状です。
    そこで、SE構法の強みを上手に生かすことで、壁や柱が少ない広がりのある開放的なリビングや、吹き抜け、高窓から視線を遮らないように有効な採光を設計することが可能です。敷地を最大に生かした設計にもSE構法は大きく役に立ちます。