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建築基準法の耐震等級3って何?

2021.11.01

皆さん、ご自身の家がどのくらいの地震に耐えることができるか把握されてますか?

 

 

今回は、耐震等級について詳しく解説していきたいと思います。

 

 

まずその前に、皆さんに知っていただきたいこと。

 

 

現在日本の建築基準法には、次のような特例があります。

 

・不特定多数の方が利用しない

・木造の建築物

・階数2以下

・延べ面積500㎡以下

・高さ13m以下

・軒高9m以下

 

これらに該当する建物は、構造計算をしなくてもよいんです。

 

 

こんなおかしな法律が存在します。

 

 

そしてそして、現在われわれもよく使うワードとして耐震等級というワード。

 

 

これも面白いことに、次の図を見ていただきたいのですが、

 

 

 

 

 

 

同じ耐震等級3と言っても『住宅品質確保促進法(品確法)』による耐震等級3と

 

 

許容応力度計算(構造計算)による耐震等級3の2パターンがあるのです。

 

 

先に述べた品確法でいう耐震等級とは、壁量計算によって計算されたもので

 

 

許容応力度計算で算定した耐震等級とは全く別のものとなります。

 

 

 

 

 

これらの事を分かりやすく説明した動画がありますので

 

 

一度、見ていただけたら幸いです。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=9vewYlM72Gw

 

 

実際に起きた熊本地震をもとに耐震シュミレーションも実際におこなっていますので

 

 

参考になるかと思います。

 

 

動画の中で建築基準法に適合するためだけの壁量で建てた建物のシュミレーションも見ていただけると分かる通り

 

 

同じ耐震等級でも全く強度が違います。

 

 

 

 

 

 

建築基準法上の耐震を1.0倍と考えると、壁量計算の耐震等級1は、1.26倍

 

 

構造計算の耐震等級1は、1.63倍、そして壁量計算の耐震等級3は、1.91倍で

 

 

構造計算の耐震等級3は、2.44倍となります。

 

 

このように、全く強度の違う耐震等級を皆さんは、同じ耐震等級3と呼べるのでしょうか?

 

 

 

 

さらに、動画の方でも説明がありましたが、接合部の考え方も大切で、

 

 

設計者の中には、壁量計算で家を設計して大丈夫だという方もいれば、

 

 

もう少し、品確法的な考え方でN値計算までやろうという設計者の方もみえると思いますが、

 

 

N値計算だと接合部の金物が不要という結果となるのですが、実際に構造計算に置き換えると金物が必要だったという結果になるのです。

 

 

 

どのような用途であれ、どのような規模であれ、構造計算は必須だと考えます。

 

 

この先何十年とローンを払い続ける家が地震により倒壊してしまう前に

 

 

皆様も今一度、家の構造について考えてみては如何でしょうか。

 

 

 

われわれはいつ来るか分からない地震に備えなければなりません。

 

 

建築屋として、人命を守れる家づくりを続けなければいけません。

 

 

日本は、大きな地震が起きて建物が倒壊し、多くの方々が犠牲になるたびに建築基準法を少しづつ

 

 

壁量を増やしてきました。

 

 

もうそんな考え方は、やめませんか?

 

 

是非とも、許容応力度計算によってこれから必ず起きると言われる地震に備えませんか?

 

 

 

そんな kotori の軽トラ日記でした~ 

 

 

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