Loading...

staff blog

静けさの中に宿る美 ― TIME & STYLE 新作発表会より

2025.10.24

先日、インテリアブランド「TIME & STYLE」の新作発表会に伺いました。

入口に設えられた特設ショールームの看板が、まず印象的でした。

 

無駄のない佇まいでありながら、素材そのものの力を引き出した造形。

“控えめな美”という言葉がふさわしいそのデザインは

TIME & STYLEが大切にしている日本的な感性を象徴しているようでした。

光の加減によって微妙に色が変わる黒染めの真鍮は

経年変化もまた美しく、長く寄り添う家具や道具の哲学とも重なります。

会場の中央には、新作ソファーが静かに配置されていました。

脚部には黒染めした真鍮が用いられ、線の細いシルエットながら確かな重みを感じます。

座面は深く、全体のフォルムは低め。

身体を預けた瞬間に包み込まれるような安心感があり、長く座っていたくなる心地よさでした。

座面の生地は、TIME & STYLEが自社でデザインしたオリジナルファブリック。

多くのブランドが海外製のテキスタイルを採用する中で

素材の手触りや表情を自らの手で生み出している点に、このブランドらしさを強く感じます。

柔らかくも奥行きのある質感が、光の角度で微妙に表情を変え、空間に豊かな陰影を生み出していました。

家具、照明、テーブルウェア、タオルに至るまで。

TIME & STYLEは、生活のあらゆる道具をデザインし、日本の伝統技術を現代の暮らしへと進化させています。

それは単なる“プロダクトの美しさ”ではなく、“日々の時間の美しさ”をデザインする姿勢。

その思想に、住まいづくりに携わる者として深く共感しました。

日常に、本物の質感を。

改めてその意味を感じる時間となりました。

recommend

  • まだ、スタッフブログはありません。