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耐風等級

2025.08.07

こんにちは。

 

 

 

『耐震等級』については、大分、認知されていますが

 

 

 

『耐風等級』という言葉はご存じでしょうか?

 

 

 

日本では過去に数々の大震災が起こり、耐震性を重要と考える方は多いかと思います。

 

 

 

実際に耐震性を重要視する建築会社も多いため

 

 

 

『耐震等級』は耳にした事がある人は多いかと思いますが

 

 

 

日本は地震大国であると共に、台風大国でもあります。

 

 

 

大地震は数十年に1回起きる可能性が示唆されていますが、台風は毎年発生します。

 

 

 

しかも年に数十回発生し、上陸する度に大なり小なりの被害を残していきます。

 

 

 

そんな台風や突風に対する対策、風圧力に対する強さの指標が『耐風等級』です。

 

 

 

現行では、『等級1(基準法相当)』と『等級2(基準法相当×1.2)』が用いられていて

 

 

 

基準としては、『500年に1度程度の、極めて稀に発生する暴風でも倒壊しない程度』

 

 

 

『50年に1度程度の、稀に発生する暴風では損傷しない程度』

 

 

 

が『耐風等級1』とされています。

 

 

 

『500年に1度の、極めて稀に発生する暴風』とは

 

 

 

過去の伊勢湾台風(昭和34年発生/台風15号)で観測された

 

 

 

最大瞬間風速約50m/sが目安となっているので

 

 

 

『耐風等級1』であれば、最大瞬間風速50m/sまでであれば耐えうる、と言えます。

 

 

 

ただ、昨今たびたび最大瞬間風速が60m/sとなってしまうケース(2024年 台風10号等)も見られるので

 

 

 

それでは『耐風等級1』では性能不足となってしまいますが

 

 

 

60m/s÷50m/s=1.2なので、耐風等級1×1.2である耐風等級2であれば

 

 

 

耐えうる計算となります。

 

 

 

耐風等級よりも耐震等級の方がメジャーな理由は

 

 

 

日本人が台風よりも地震に対しての方が恐怖心を抱いているところもあるので

 

 

 

住宅会社が耐震等級の方を広告に利用しているという事もありますが

 

 

 

実は、地震による外圧力と同等か、建物形状によってはそれ以上に風圧の力が大きいため

 

 

 

耐震等級3よりも、耐風等級2の計画の方がハードルが高いためでもあると思います。

 

 

 

許容応力度計算により、耐震等級3相当、耐風等級2相当の構造の検討をし

 

 

 

かつ、性能表示の取得や、長期優良住宅等の認定の取得によって

 

 

 

第三者機関の評価を受ける事が大切です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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