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台風が近づくたび、あの重たい空気の圧を感じます。
風がまだ穏やかでも、どこか遠くで海が荒れている気配がする。
実はその“重たさ”こそ、台風の力を表す気圧の低さによるものです。
気圧が下がるというのは、空気の重さが軽くなり
周囲から猛烈に空気が流れ込むということ。
その空気の流れが、やがて渦を描きながら巨大なエネルギーを作り出していきます。
気圧が1ヘクトパスカル下がるごとに
風の速さはおよそ0.5メートル毎秒ずつ上がると言われます。
数字は小さくても、体で感じる風の圧力は想像以上。
中心気圧が930ヘクトパスカルを切るような台風になると
風は建物の隙間を探すように吹き抜け、ほんの小さな継ぎ目にも容赦なく雨を押し込みます。
そんな自然の力に向き合うとき、私たちは「構造」という見えない骨格を思います。
SE構法は、木のぬくもりをそのままに、鉄骨のような精度と強度を備えた構造体。
柱と梁を金物で確実に接合し、地震にも台風にも揺るがない安定をつくり出します。
大開口や大空間のある邸宅であっても、風を受け止め
力を逃がす仕組みが隅々まで行き届いている。
構造の静かな頼もしさが、暮らしの安心を支えています。
台風の前の日は、排水口の詰まりを確かめたり、雨戸を閉めたり。
ほんの少しの備えが、大きな安心につながります。
自然の力を止めることはできませんが、共に生きる工夫はできます。
家が“避難所”ではなく、“守ってくれる居場所”になるように。
そんな願いを込めて、今日も図面に向かっています。
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