imaizumi blog
今日も朝から本当に暑い。
豊川スタジオkotori においても早朝より蝉が元気に鳴いております。
そんな本日のお題は、『温度伝導率』です。
もはや、日本の冬において暖かい家は当たり前。という時代ですよね
どこのハウスメーカーさん、どこの工務店さんもしきりに謳っていますよね。
では逆に夏涼しい家。ってあまり耳にしないように思います。
そこで、この熱伝導率ではなくて『温度伝導率』についてお話させていただきます。
外壁(外装材)に熱(日射)があたると外壁表面の温度があがり図の矢印の方向(室内側)に熱が伝わります。
そして、徐々に壁面内の温度もあがりやがて室内側(図の右側)へ熱が伝わります。この時の熱の伝わり易さを数値で表すと
熱伝導率右側の数値となります。したがって数値が小さい程、伝わりにくく一般的に断熱性が高いと言われています。
図で言うと、0.024W/m‣Kで石油系断熱材・発泡ウレタンが一番低い数値となり断熱性が高いと言えます。
一方で、今この外壁に熱があたり図で言う右側(室内)に熱が伝わる時間を見てみたいと思います。
図の下から羊毛の場合、1.5時間で室内側に到達しています。
続いて、グラスウール・ロックウールの場合は3時間、石油系断熱材の場合は5時間。
セルロースの場合は、8時間。
そして、最後にECOボードの場合だとなんと12時間。外壁に当てられ、熱せられた壁体内の熱も12時間の時間をかけないと
室内側に到達しないという事になります。
このまさに暑い夏場に、例えば朝8時ごろから暑い暑いと感じ出したとしても、室内側には熱はまだまだ伝わりません。
やがて12時間経つ頃、夜の8時になり蜩も泣き止む頃です。ようやく熱が室内側へ到達するのですが、
この時間になると今度は逆に外部の気温は下がり始めていますので、外部へと移動し始めるのです。
基本的に熱は、温度の高い方から低い方へと逃げてゆくので、このような事が起こるのです。
他の断熱材で言うと、まだまだ暑い時間帯に室内側へと熱が伝わってしまうのでこのような現象にはならないのです。
この熱が室外側より室内側へ移る時間のことを『温度伝導率』というのですが、残念ながら日本であまり聞きなれない言葉で
このことを考慮せずに熱伝導率だけの数値で断熱性能を語ることが多いのです。
皆様も今一度、ご自身のお家を断熱についてお考えになられるきっかけとなったら嬉しいです。
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