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季節に寄り添う設計という考え方

2025.12.05

冬を感じさせる窓辺

冬が近づくと、家の中の空気まで少しずつ変わっていきます。

窓辺の冷たさ、帰宅したときのほっとする感じ──

その小さな差が、家の“素性”を教えてくれるように思います。

設計の仕事をしていると、

季節に寄り添える家であることの大切さを、特にこの時期に強く感じます。

まずは、どんな季節でも揺らぎにくい“安心の器”であること。

SE構法のような堅牢な骨格は、冬の風や荷重を受けても室内の心地よさを守ってくれます。

大きな窓や吹き抜けをつくっても、支える力がしっかりあれば不安はありません。

目には見えない部分こそ、暮らしの質を静かに支えてくれます。

そして、冬を決めるのは「温度の質」。

断熱材や窓、気密の取り方によって、空気の柔らかさや

温度の変化の穏やかさがまったく違います。

素材の特性を読みながら、数字では語れない“居心地”を設計することが

私たちの腕の見せどころです。

冬の光の角度に合わせて窓の位置や大きさを考えると

朝の陽だまりの気持ち良さが格段に変わります。

住まいが整ってくると、今度は暮らし方がその家を育てていきます。

換気やフィルターの手入れ、照明の色など、ほんの少しの工夫で

空気の質は驚くほど変わります。

冬はそんな小さな見直しが効く季節でもあります。

私たちは、今の冬だけでなく

10年先の冬にも変わらず心地よさを感じられるように

一棟一棟ていねいに設計しています。

もし住まいの寒さや、これからの家づくりで気になることがあれば

どうぞお気軽に声をかけてください。

冬を楽しめる家を、いっしょに考えていけたら嬉しく思います。