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在り方の美

2026.01.06

新しい年のはじまりに、鈴鹿の椿大社へ初詣に出かけました。

大きな鳥居をくぐり、玉砂利を踏みしめながら境内へと進むと、

まず感じたのは建築そのものの美しさです。

簡素でありながら凛とした佇まいの社殿や、軸線の通った配置は、

日本の建築が持つ「引き算の美」をあらためて教えてくれます。

けれど、椿大社の魅力は建物だけではありません。

本殿を包み込むように立ち並ぶ、杉をはじめとした古く大きな木々。

その圧倒的な存在感が、静けさと奥行きのある世界観をつくり出していました。

人の手でつくられた建築と、長い年月を生きてきた自然が、

競うことなく寄り添っている。

そんな関係性が、とても心地よく感じられます。

設計の仕事をしていると、「建物をどうつくるか」に意識が向きがちですが、

本当に大切なのは「どんな環境の中に、どう在るか」なのだと、

あらためて気づかされました。

空気の質、光の入り方、木々の揺らぎや香りまで含めて、

ひとつの空間体験なのだと思います。

上品で、けれどどこか親しみやすい。

椿大社で感じたこの感覚は、これからの住まいづくりにも

静かに重ねていきたい価値観です。

本年も、時間とともに味わいを増し、環境と美しく調和する住まいを、

一棟一棟丁寧に考えていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。