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冬の静けさの中、スタジオ前のヤマボウシの剪定を行いました。

落葉広葉樹は葉を落とすこの季節、枝ぶりがはっきりと見え、樹形を整えるには最適なタイミングです。
葉に覆われている季節には気づきにくい枝の伸びや角度も、冬なら自然な姿を確認しながら剪定できます。
剪定はただ形を整えるだけでなく、春からの新しい成長を促す大切な作業です。
枝を軽やかに整え、不要な部分を取り除くことで、樹木はより健やかに、伸びやかに葉を広げる準備を始めます。
冬の手入れが、春の美しい景色をつくるのです。

また、剪定を通して樹木と向き合う時間は、設計士としての感性を磨くひとときでもあります。
枝の一本一本の表情を観察し、光の入り方や風の抜け方を想像しながら整えていくと、自然と自分の手でつくる空間のイメージとも重なります。
日常の中で忘れがちな自然のリズムを感じながら、ヤマボウシは冬の間に次の季節への準備を進めています。
私たちの手で丁寧に整えた枝先には、春の訪れとともに新しい息吹が宿るでしょう。
庭や植栽は、ただの装飾ではなく、住まいに息づく時間の表現であることを、この剪定作業から改めて実感します。
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冬の暮らしを穏やかに
2025.12.09