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imaizumi blog

建物探訪vol.3 SANU Ichinomiya

2025.12.23

SANU Ichinomiyaを訪れて

設計思想としての接続 ― 構造と環境を、隠さないという選択

 

 

 

SANU Ichinomiyaを体験して強く感じたのは、


建築が「形」ではなく、構造と環境への姿勢そのもので語られているという点です。

これは、私が長らく採用している SE構法木繊維断熱 の思想とも重なる。


構造を合理的に組み上げ、長寿命化を前提とすること。


断熱を数値ではなく、室内の空気感や静けさとして体感させること

見えない性能を、誠実に積み重ねる。


派手さではなく、時間に耐える価値を選ぶ。

SANUが提示する「所有しない贅沢」は、


住まいにおいてもまた、過剰を持たず、本質だけを残す設計へと通じている。

Puddleの建築は、常に「声が小さい」。


だが、それは意図的であり、声高にデザインを語らず、


使われることで完成する余白を残す。

SANU Ichinomiyaもまた、滞在者の振る舞いによって完成する建築であると思います。

設計者がすべてを決めすぎない。その潔さが、この建築を長く生かす。