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imaizumi blog

「強さ」は、デザインできる。

2026.02.07

浜松磐田信用金庫 きらりタウン支店に学ぶ、本質的な住まいのつくり方

浜松市にある浜松磐田信用金庫 きらりタウン支店。

私が個人的に強く惹かれている建築のひとつです。

一見すると、やわらかく、有機的で、街に溶け込むような佇まい。


しかし、この建築の本質は「優しさ」ではなく、極めて高度に設計された“強さにあります。

流線形の屋根が語る構造の余裕

この建物の象徴は、なだらかに波打つような大屋根です。

これほど大きなスパンを、ここまで軽やかに成立させるには、裏側に確かな構造的裏付けがなければ成立しません。

形を先に決めているのではなく、「構造として成立する範囲」を正確に把握した上で、造形へ落とし込んでいる。

だからこそ、この屋根には“無理がない”。

これは住宅設計においても、極めて重要な視点であるのではないでしょうか。

そして外周部には、大きなガラス面が連続しています。

本来、耐震性を考えれば、開口は制限される方向に働きますが、この建築は「開く」ことを選んでいます。

それが成立している理由は、構造が先に完成しているからだと思います。

骨組みが強固だからこそ、壁を減らせる。これこそ、私たちが採用している 耐震構法SE構法の思想そのものだと思います。

耐震構法SE構法がもたらす設計の自由、SE構法は単なる耐震工法ではありません。

・大開口
・大空間
・吹き抜け
・柱の少ない間取り
・将来の可変性

これらを「無理なく」「長期的に」成立させるための構造システムです。

この信用金庫建築と、私たちの住宅づくりは、実は根本でつながっているように感じます。

構造を犠牲にせず、デザインを成立させるという意味では共通する思想だと思っています。

これから家を建てようとされている方に、ぜひお伝えしたいのは、

「美しい家」と「強い家」は、別物ではないということです。

むしろ、

 美しい家ほど、構造が優れている
長く価値が残る家ほど、骨組みが強い

これは、国内外の名建築を見続けてきた私の実感でもあります。

この建築を見ていると、建築は資産であり、思想であると改めて感じます。

建築とは、「今の満足」ではなく「30年後の安心」まで設計する行為だと。

私たちがSE構法にこだわる理由も、そこにあります。

・地震に強い
・間取りが自由
・劣化しにくい
・資産価値が落ちにくい

これらは偶然ではなく、構造から設計している結果です。

今回取り上げさせていただきました浜松磐田信用金庫 きらりタウン支店は、「構造が美しさを支えている」ことを、静かに証明する建築です。

住宅も、同じではないでしょうか。

見た目ではなく、まず“骨”をつくる。

そこからしか、本物の豊かさは生まれないのではないでしょうか。