imaizumi blog
―― 伏見稲荷大社にて
新年を迎え、京都・伏見稲荷大社を訪れました。
朱の鳥居が連なり、山へと続くその風景は、単なる信仰空間ではなく、
人の時間を内包する巨大な「構造体」のようにも感じられます。
無数に反復される鳥居は、装飾ではなく「リズム」です。
一本一本は同じ寸法、同じ形式でありながら、歩くことで生まれる陰影、
視界の圧縮と開放が、身体感覚に確かな変化を与えてくる。
これは建築で言えば、スケールとプロポーションによって人の意識を導く空間設計そのものだと思います。
石段の勾配、鳥居のピッチ、視線の抜け。
すべてが過度に主張することなく、しかし確実に「歩く体験」を設計している。
そこには、流行や時代性を超えた普遍的な構造美があります。

住宅設計においても、私が大切にしているのは同じことです。
派手さではなく、
住まうほどに価値が深まる構造、
時間とともに美しくなる素材、
そして人の所作を静かに整える空間。
伏見稲荷を歩きながら、
改めて「良い建築とは、永く人に寄り添うものだ」と実感しました。

本年も、
一棟一棟を作品として捉え、
構造と美意識の両立を追求した住まいづくりに、誠実に向き合ってまいります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
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