imaizumi blog
竹林に足を踏み入れた瞬間、空間は一気に「構造体」へと変わります。
等間隔に立ち上がる竹は、まるで細身の柱が連続するコロネード。
視線は自然と奥へ奥へと導かれ、意識せずとも“軸線”を感じ取っている自分に気づきます。

建築的に見れば、ここには壁も天井もありません。
それでも、包まれている感覚がある。
理由は明確で、反復・スケール・光の制御が極めて高度に成立しているからだと思います。
竹の直径は人の身体尺度に近く、間隔も過剰ではないので
そのため圧迫感はなく、むしろ心拍が落ち着きます。
上部では葉がフィルターとなり、直射日光を拡散させ、時間とともに表情を変える“自然のルーバー”として機能しているように感じました。
人工物ではないにもかかわらず、人工物以上に洗練された空間構成だと言えるのではないでしょうか。
住宅設計においても、
・柱のリズム
・視線の抜け
・光の階調
これらをどう組み立てるかで、空間の質は決定的に変わります。

嵐山の竹林は、
「引き算の美」と「構造の反復」が生む、
日本建築の原点のような場所だと、改めて感じました。
静かで、強く、そして永い。
目指す住まいの在り方も、きっと同じなのだと思います。
prev.
新年に、千年の構造を歩く
2026.01.03
recommend
-
-
新年に、千年の構造を歩く
2026.01.03
-
-
建物探訪vol.3 SANU Ichinomiya
2025.12.23
-
-
建物探訪vol.2 北瑛小麦の丘 bi.ble
2025.12.12
-
-
建物探訪vol.1 日進市立図書館
2025.12.07